摂食の姿勢


≪ポジションのポイント≫

それぞれの拘縮や変形に合わせて、安定した姿勢をとります。
頸部を前屈すると、咽頭と気管に角度がついて誤嚥しにくくなります。
枕・クッションでしっかり姿勢を保持すると、嚥下に関する筋肉の動きが阻害されにくいです。
脊柱を真っ直ぐ固定すると姿勢が安定します。
足や膝も浮かないように、基底面を広くすると、姿勢も安定します。


食事介助
 
口唇が閉まるのを確認してから、捕食作業を促す
1口づつ飲み込みを確認しながら行います。
姿勢を保持し、食べやすいようにセッティングします。
食器とスプーンは、自力で食べやすいように工夫されたものを使用しています。


食事形態の工夫
(当院栄養管理室にて調理、提供) 
≪かみかみ食≫
食塊が作りやすく、舌の運動や咀嚼機能を高める食事です。
≪スルー食≫
嚥下力がない人に、体温で表面が解け、なめらかに通過し、のどごしが良く誤嚥の危険が少ない食事です。


摂食訓練
飴にひもを、つけて飲み
込まないようにして、舌の
運動を促す訓練をします。
訓練は 楽しみを 取り入れて
リコーダーを拭きながら、摂食のための筋力をつける訓練をします。 スプーンを使って、口唇を閉じる訓練をします。


看護師全体で
摂食シートを作成し、それに沿ってみんなが同じように介助できるようにしています。 摂食カンファレンスで、摂食嚥下の評価をし、介助方法や接触訓練方法を検討するNST(栄養サポートチーム)の協力を得て、食事内容の検討を行っています。さらに、PT(理学療法士)と摂食姿勢について検討を行っています。
写真の掲載については、患者様・ご家族の了承をいただいております。
看護の紹介
重症心身障がいとは・・・?
≪行事食≫
季節を取り入れて、見た目にも
美しく、食べやすいお弁当です。
押しつぶし食べを促す工夫がされ、楽しく食べています。
(濃厚流動食以外提供)
変形・拘縮の防止
摂食訓練の取り組み
 重症心身障害児(者)の患者様は、成長過程で脳に大きなダメージを受け、様々な機能の会得ができないまま長い年月を過ごされた方がほとんどです。
 口から食べるという機能を、会得するために、摂食訓練に取り組んでいます。
兵庫青野原病院における包括的重症心身障がい児(者)医療
一般病棟でも 短期入所 受け入れ
呼吸器感染防止
呼吸リハビリテーション
肺理学療法(呼吸リハビリテーション)は、患者さまの人生を支える大きな柱です!
患者さまと触れ合うとき、必ず「呼吸のリズムと運動の方向に合わせて、徒手的に呼気時に胸郭を圧迫することで換気を促進」しています。このことで、肺炎など起こすことが少なくなりました。
人工呼吸器装着中の患者さまには、携帯用人工呼吸器装着に切り替えるとともに、病棟の外に飛び出し、自然の風・太陽のまぶしさ・花の臭いなど身近に感じることができるようになって、笑顔もふえました。家族からの喜びの声もあり、より職員との信頼関係も深まりました。

姿勢(ポジショニング)とリラクゼーション
  姿勢(ポジショニング)とリラクぜーションの看護は、異常筋緊張は「患者さまの心の叫び」ととらえ、この筋緊張を緩和することができる看護技術が必要です。
  患者さま自身が異常な筋緊張から解き放たれ、進行する変形・拘縮の予防に繋がり、心身ともに安定した日常生活を「ごくあたりまえ」に送る大切な技術!を提供しています!
摂食嚥下機能評価 ・摂食カンファレンス
・摂食シート作成
シートに基づいた
姿勢・訓練の実施
摂食の姿勢
食事介助
食事形態の工夫
摂食訓練
看護師全体で
一般病棟 45床 内科・外科・リハビリテーション科
短期入所 日中一時支援事業
重症心身障がい児(者)病棟 160床
B型通園
看護師 栄養士 児童指導員 保育士 PT OT ST
県から委託された 在宅訪問等指導事業
巡回訪問と訪問による健康診査