小児科
小児科外来では、おもに慢性疾患のお子さんを診療しています。
喘息・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎などのアレルギーによる病気、低身長・思春期早発・1型糖尿病・甲状腺などの内分泌の病気や、肥満症、心身障害など慢性疾患をていねいに見ていきます。
これらの病気は元気そうに見えても、こどもたちの普段の行動、遊び、食事、おでかけなどに影響し、家族全体のQOL(生活の質)に大きくかかわります。食物アレルギー、喘息、糖尿病、重症児など同じ病気でもお子さんによって異なり、ひとりひとりの状態によって診療方針を考えるオーダーメイドが必要です。
初診は、紹介状がなくても構いません。お薬手帳、母子手帳はお持ちいただくと、診療に助かります。再診は原則予約を取っていただいています。
外来診療
小児科:木藤;木曜日午前(初診、再診) 火曜日午前(予約制)
アレルギー内分泌外来:木藤;火・木曜日午後(予約制)
予備診察:週2回(予約制);療育指導室にお問い合わせください。
診療担当医紹介
役職名 小児科部長
氏名 木藤 嘉彦
専門分野・資格等
アレルギー疾患、内分泌疾患、1型糖尿病、臨床遺伝、重症心身障害
小児科専門医、アレルギー専門医(小児科)、臨床遺伝専門医・指導医、小児慢性特定疾病指定医、難病指定医、身体障がい指定医
対象疾患等について
喘息(気管支ぜんそく)
喘息は発作を抑えることはもちろんふだんの軽い症状も重要です。症状、家庭や学校などの様子に加え、呼吸機能検査(スパイロメトリー、広域周波オシレーション)、呼気一酸化窒素濃度測定など客観的な情報をもとに、ひとりひとりに合った診療をします。広域周波オシレーション(モストグラフ)は自然呼吸で気道狭窄などを評価し、幼児(早くて3歳から)も測定可能な呼吸機能検査です。また喘息以外の慢性咳嗽(長引く咳)の鑑別を行います。日常生活を制限なく過ごすために、本人のベストパフォーマンスをひきだせるよう治療し、こどものうちに治す、大人まで持ち越さないことを目指します。
食物アレルギー
年齢にかかわりなく、食物アレルギーは普段の生活に影響します。これまでの摂食歴を基に、通常のIgE検査だけでなく、免疫学的特殊検査や食物負荷試験を必要に応じて組み合わせて行い、より正しい診断をもとに治療します。乳幼児は、(少しずつでも)食べられるようになること、学童期思春期は、将来を見据えて目標を立て、日常生活の制限をできるだけゆるめることを目指します。多食品のアレルギーの方も歓迎します。
アトピー性皮膚炎
原因はアレルギーだけでなく、いろんなことが悪化要因です。
軟膏治療(ステロイド、あるいはステロイド以外)、環境・心理などに配慮しながら、診療します。
低身長
さまざまな原因でおこります。まず、病的かどうか、原因となる病気がないかしらべ、それに応じて治療します。
成長ホルモン分泌不全性(ホルモンの出方が少ない)、SGA性(生まれつき小さく、ホルモンの反応が弱い)、ターナー症候群(染色体の影響で大きくなりにくい)などの場合、成長ホルモン治療ができます。
お悩みのお子さん・ご家族の方はご相談ください。
肥満
肥満は、まだ病気ではありません。肥満症(あるいはメタボリックシンドローム)が病気です。高血糖、高血圧、高脂血症、運動不足、過食・偏食など肥満に合併しやすい病気・状態を予防・治療・改善していきます。体重、BMIなどの数値の改善だけでなく。肥満のコンプレックスをなくすことを目指します。頑張っても、もともと、太りやすい体質のお子さんもおられます。その場合、「無理な減量」でなく、「健康な肥満」を目指します。
重症心身障害
年齢に関係なく(20歳以上でも)、診療します。アレルギー、内分泌、遺伝相談も承ります。
通所、短期入所、長期入所を希望される方は予め診察を行います(予備診察)ので療育指導室にお問い合わせください。
「巡回訪問」も行っていますのでご相談承ります。
小児発達リハビリテーション外来(火曜日、木曜日:予約制)
周産期脳障害、脳炎・脳症、染色体異常など胎児期小児期の病気が原因で発達遅滞がみられたり、脳性麻痺などの後遺症・合併症がみられるお子さんのリハビリテーションをおこなっています。お子さんの成長・発達をみながらPT、OT、STによる治療(リハビリテーション)を受けていただきます。いまできなくても1つ1つ積み重ねることで、できることがあります。
はじめての方は医療機関からご紹介いただくか、お電話でご相談ください。いまかかっておられる医療機関の診療情報(検査、MRI、CTなどの画像検査を含む)をご持参ください。
(リハビリを実施する曜日、時間帯は受診後ご相談させていただきます。)
医療的ケア(人工呼吸器など)で定期的通院が困難な場合、訪問診療・リハビリテーションも行っています。
主な紹介元;兵庫県立こども病院、加古川中央市民病院など。
当院で小児に可能な検査
心電図
脳波
超音波検査
- 心エコー
- 腹部エコー
- 甲状腺エコー
呼吸機能検査
- スパイロメトリー
- 広域周波オシレーション(モストグラフ)
- 気道可逆性試験
- 呼気一酸化窒素濃度(FeNO)測定
アレルギー検査
- IgE
- ALST(アレルゲン特異的リンパ球刺激試験)
- BAT(好塩基球活性化試験)
- 食物負荷試験
CT
- 胸部
- 腹部
- 頭部
- 脊椎
- 睡眠時無呼吸検査
- 新版K式発達検査